平成29(2017)年7月1日、閉館した「北ホテル」跡に「湯宿だいいち」の姉妹館「ホテル モアン」が開業した。養老牛地区のアイヌ語で「静かである」といった意味のモアン山に由来する。以前の源泉(チロロの湯)は使用不能となり、新たに温泉ボーリングして、平成30(2018)年7月1日より、「モアンの湯」の営業を開始した。
◇基本データ
玄関で靴を脱ぐスタイル。
■中標津町東25条南2丁目2、入浴料:大人550円、営業時間:7時~9時(10時退館)、15時~21時(22時退館)
公式HP
ロビーには、宿泊者専用の無料コーヒーがある。
◇宿泊
じゃらんネット★朝食付き★【7/1より温泉大浴場リニューアル】早い者勝ち!1日2室限定 9㎡シングル(禁煙)宿泊プランで一宿。7,185円(税込・入湯税込)。チェックイン15時~21時、チェックアウト10時。入浴時間15時~翌10時。
◇食事
食事は1階居酒屋「舞酒」で頂く。朝食6時30分~9時。堀こたつの他に、テーブル席もある。
紙鍋、煮魚、サラダ、焼き海苔、納豆、卵、漬物、仕切り長皿(煮豆・梅干し・松前漬)、飯、味噌汁、飲み物。飯、味噌汁、ドリンクなどはセルフサービス。
脱衣所前の休憩所
脱衣所前に貴重品ロッカー(100円返却式)あり。
◇温泉分析書(脱衣所前掲示)
平成30年4月12日に作成した温泉分析書(北海道立衛生研究所)。泉温:48.7℃(気温:6℃)、湧出量:281 ℓ/分(動力揚湯)、pH値:8.0、溶存物質:5.271g/kg、成分総計:5.271g/kg、泉質:ナトリウム-塩化物泉(低張性弱アルカリ性高高温泉)(旧泉質名:弱食塩泉)
「北ホテル」時代の源泉(チロロの湯)は配管に水が混入して使用不能となり、新たに掘削したとのこと。
◇温泉成分に影響を与える項目
・保健所の温泉表示確認シールでは4項目該当なしとなっている。源泉かけ流し。
◇内風呂(男湯)
タイル張りの浴室に、高温湯、低温湯、サウナ、水風呂、上がり湯を配置。シャワー付カラン5台、シャンプー・ボディソープあり。
・高温湯
ほとんど無色透明の湯。注湯量は約20ℓ/分。知覚的には、微弱臭素臭、塩味。溢れた湯は湯縁からオーバーフローしている。滑らかな肌触りでつるすべ感があるが、次第にキシキシ感も強くなるようだ。やや熱めの湯である。
2019/9/23、22時20分~40分、浴槽内でOR計測。源泉100%掛け流しで、塩素系薬剤未使用。
湯口:温度44.6℃、pH8.3、ORP値は-76mvに収束した。
浴槽:温度43.1℃、pH8.3、ORP値は28mvに収束した。
・低温湯
ほとんど無色透明の湯。注湯量は約20ℓ/分。知覚的には、微弱臭素臭、塩味。溢れた湯は湯縁の隙間から排湯している。ややぬるめの湯である。高温湯、露天風呂と比べると、ORP値が高く、湯口温度が低く一定しないので、加水の疑義がある。
2019/9/23、22時20分~40分、浴槽内でOR計測。源泉掛け流し(加水疑義)で、塩素系薬剤未使用。
湯口:温度35.6℃~40℃、pH8.4、ORP値は-23mvに収束した。
浴槽:温度39.1℃、pH8.4、ORP値は97mvに収束した。
◇露天風呂(男湯)
建物の外壁と仕切りに囲まれているので眺望は期待できない。ほとんど無色透明の湯。注湯量は約20ℓ/分。知覚的には、微弱臭素臭、塩味。溢れた湯は排湯口から排湯している。滑らかな肌触りでつるすべ感があるが、次第にキシキシ感も出てくる。
2019/9/23、22時20分~40分、浴槽内でOR計測。源泉100%掛け流しで、塩素系薬剤未使用。
湯口:温度42.9℃、pH8.3、ORP値は-134mvに収束した。
浴槽:温度39.3℃、pH8.4、ORP値は14mvに収束した。
◇電位-pH図
算式を利用して標準水素電極基準に変換してから電位-pH図を作成。Ehは図表の通り。
いずれも還元系にあり、温泉としての鮮度は良好である。
・高温湯AI(△)(エージングの進行度mv)
ORPeq(平衡値mv)=(0.84-0.047×8.3)×1000=449.9
AI(△)=449.9-221≒229
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