DSCN0000
 国道39号を留辺蘂市街から北見方面に向かうと、JR石北線の立体交差手前に「北見温泉(ポンユ)三光荘」がある。広大な敷地には、日本庭園、6ホールのゴルフ場を擁している。
 昔、アイヌの人達が笹小屋を作って利用していたという「ポンユ温泉」のポンユとは小さい湯の出る所といった意味のアイヌ語である。明治30(1897)年、河原田助一がアイヌの人から泉源の権利を貰い受ける。留辺蘂町史では河原田万蔵とする通説を採用しているが、万蔵の実兄の河原田助一が正しいようだ。新北見市史でも河原田助一に訂正されている。明治31(1898)年に許可を受けて開業。「留辺蘂温泉場河原田旅館」と称し、通称「紅葉山温泉」「ルベシベ温泉」とも呼ばれていた。昭和初期に経営が苦しくなり相内市街の有志が譲り受けた。
 昭和5(1930)年頃、村会議員の田中栄朔が買収して「ポン湯温泉栄楽館」と称す。昭和31(1956)年泉地区を含む相内村は北見市に編入した。これを受けて、昭和32(1957)年に「北見温泉三光荘」に改名した。もっともこ明治初期に制定された北見国に由来しているという説もある。昭和33(1958)年、北見市泉地区の「北見温泉三光荘」を含む34戸が希望して留辺蘂町に編入したが、これ以後も「北見温泉三光荘」と名乗った。当時、温泉プール、熱帯植物園を作って盛況だったようだ。昭和38(1963)年と昭和50(1975)年に増改築を行っている。平成18(2006)年3月、留辺蘂町は北見市に編入した。
 温泉はポンユ1号井(地質研コード146-002、昭和32年掘削完工、掘削深度200m)、ポンユ4号井(地質研コード146-004、昭和53年掘削、掘削深度560m)を浴用利用している。

●参考資料
「留辺蘂町史」(1964年)
「新留辺蘂町史」 (1985年)
「留辺蘂泉区史」(1992年)
「新北見市史」(2019年)
「北海道地熱・温泉ボーリング井データ集~1990」(北海道立地下資源調査所)
「北海道における地熱・温泉利用の現状-2007年版-DVD」(北海道立地質研究所)

◇基本データ
DSCN0002DSCN0003DSCN0048
■北見市留辺蘂町泉360、入浴料:大人500円、9時~21時30分


◇宿泊
じゃらんプラン名:天然温泉24時間入浴可能☆二食付き 和室ビジネスタイプで予約。7,700円(税込・サービス料込)+150円(入湯税)、チェックイン可能時間15時~19時30分、チェックアウト10時。
DSCN0005DSCN0007DSCN0008
 案内されたのは1階和室。布団は敷いてある。アメニティは、浴衣、タオル、バスタオル、歯ブラシ。大浴場はチェックインからチェックアウトまで利用可。
DSCN0036DSCN0037
 1階に洗面所、トイレ(男女別)有り。

◇食事
DSCN0049DSCN0047
 食事は1階の食堂でとる。夕食時間18時~20時30分、朝食時間7時~8時30分。チェックイン時に希望時間指定あり。

・夕食
DSCN0040
 和食膳
DSCN0044
 味噌煮込み鍋
DSCN0045DSCN0043DSCN0042
 刺身、煮物・きんぴら・漬物、サラダ

・朝食
DSCN0046
 和定食。巾着煮、鮭の塩焼き・卵焼き、焼き茄子、3点盛り、焼き海苔

◇大浴場
DSCN0009
 靴ロッカーは無料。宿泊客はチェックインからチェックアウトまで利用可。
DSCN0010DSCN0011
 脱衣所のコインロッカーは有料(100円)。貴重品は受付で預かってくれる。

◇1号井温泉分析書(ぬるい方の温泉、廊下掲示)
DSCN0033img_5[1]img_29[2]
左2022/3/11撮 中2014/8/9撮  右2006年5月撮  
平成30年11月19日に作成した温泉分析書(ホクカン環境化学分析センター)。泉温(男子浴室注入口):36.4℃(気温:5℃)、湧出量:※ℓ/分(自噴)、pH値:9.6、溶存物質:0.325g/kg、成分総計:0.325g/kg、泉質:アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性温泉)(旧泉質名:単純温泉)

◇4号井温泉分析書(熱い方の温泉、廊下掲示)
DSCN0039img_6[1]img_30[1]
左2022/3/11撮 中2014/8/9撮  右2006年5月撮 
平成30年11月19日に作成した温泉分析書(ホクカン環境化学分析センター)。泉温(男子浴室注入口):40.3℃(気温:5℃)、湧出量:※ℓ/分(自噴)、pH値:9.6、溶存物質:0.331g/kg、成分総計:0.331g/kg、泉質:アルカリ性単純温泉(低張性アルカリ性温泉)(旧泉質名:単純温泉)
 「北海道地熱・温泉ボーリング井データ集~1990」では3号井になっている。

◇温泉成分に影響を与える項目
・循環・ろ過・過熱や薄めたり一切していない。天然温泉100%かけ流し。

◇内風呂(男湯)
DSCN0017
DSCN0027
 大浴槽(一部バイブラ)、小浴槽、打たせ湯、立ちシャワー(故障)、ボディシャワー(故障)、シャワー付カラン10台配置。リンスインシャンプー、ボディソープあり。

・小浴槽&打たせ湯
b0a9603d.jpg
DSCN0028
 小浴槽と打たせ湯は簡易な仕切りはあるが湯は繋がっている。打たせ湯もポンユ1号井を使用している。1号井は昭和32年掘削完了した温泉であって、昔から存在していた自然湧出とは異なる(旧温泉分析書参照)。
DSCN0018DSCN0020
 ほとんど無色透明の湯。注湯量は約30ℓ/分。知覚的には微弱たまご臭味。溢れた湯は湯縁からオーバーフローしている。ぬるめながら泡付きも良くつるつる感はすばらしい。
79fa1a2d.jpgc3e7fc97.jpgde2aa773.jpg
2014/8/9、9時~9時30分、浴槽内でORP計測(湯口はミニボトルで受け流して計測)。源泉100%掛け流しで、塩素系薬剤未使用。
湯口:温度36.5℃、pH9.4、ORP値は-215mvに収束した。
浴槽:温度35.9℃、pH9.48、ORP値は-175mvに収束した。
DSCN0024DSCN0023DSCN0022
2022/3/11、15時30分~50分、浴槽内でORP計測(湯口はミニボトルで採水)。源泉100%掛け流しで、塩素系薬剤未使用。
湯口:温度36.2℃、pH9.53、ORP値は-424mvに収束した。
浴槽:温度35.4℃、pH9.48、ORP値は-376mvに収束した。
DSCN8380
 一条の打たせ湯が落水している。
DSCN0029
2022/3/11、15時30分~50分、浴槽内でORP計測(湯口はミニボトルで採水)。源泉100%掛け流しで、塩素系薬剤未使用。
打たせ湯:温度36.0℃、pH9.52、ORP値は-381mvに収束した。

・大浴槽

d17f136b.jpg
DSCN0019DSCN0015
 ほとんど無色透明の湯。奥側にバイブラが泡立っている。注湯量は約40ℓ/分。知覚的にはたまご臭味。溢れた湯は湯縁からオーバーフローしている。バイブラ稼動時は小浴槽のよう泡付きは少ないようだ。
f2728902.jpg1bbd7344.jpg37f68c32.jpg
2014/8/9、9時~9時30分、浴槽内でORP計測(湯口はミニボトルで受け流して計測)。源泉100%掛け流しで、塩素系薬剤未使用。
湯口:温度40.4℃、pH9.4、ORP値は-233mvに収束した。
浴槽:温度39.2℃、pH9.4、ORP値は-171mvに収束した。
DSCN0014DSCN0013DSCN0012
2022/3/11、15時30分~50分、浴槽内でORP計測(湯口はミニボトルで採水)。源泉100%掛け流しで、塩素系薬剤未使用。
湯口:温度40.2℃、pH9.47、ORP値は-415mvに収束した。
浴槽:温度38.6℃、pH9.32、ORP値は-266mvに収束した。

◇遊離残留塩素測定
DSCN0035
2022/3/11、16時頃、大浴槽で試料をミニボトルで採取し、遊離残留塩素測定器で遊離残留塩素濃度を測定。
測定値は0.00ppmとなり、遊離残留塩素の未検出を確認した。

◇電位-pH図(2014/8/9)

キャプチャ
算式を利用して標準水素電極基準に変換してから電位-pH図を作成。Ehは図表の通り。
 いずれも還元系にあり、温泉の鮮度は良好である。

・大浴槽のAI(△)(エージングの進行度mv)
ORPeq(平衡値mv)=(0.84-0.047×9.4)×1000=398.2
 AI(△)=398.2-25≒373

◇電位-pH図(2022/3/11)

キャプチャ

算式を利用して標準水素電極基準に変換してから電位-pH図を作成。Ehは図表の通り。
いずれも還元系にあり、温泉の鮮度は良好である。

・大浴槽のAI(△)(エージングの進行度mv)
ORPeq(平衡値mv)=(0.84-0.047×9.3)×1000=402.9
 AI(△)=402.9-(-70)≒473